窯垣の宝さがし―愛知県瀬戸市・北新谷地区
窯垣《かまがき》、それは瀬戸の歴史を伝える美しい幾何学模様である。古い建物の土台や塀に、丸や四角の組み合わせがモダンなパターンを描いている。
窯垣といえば仲洞町の「窯垣の小径」が有名。しかし今回は、尾張瀬戸駅周辺の古い地区を散策するイベントに参加した。普段歩いたことのない地域は窯垣の宝庫であった。
窯道具の再利用
瀬戸は千年の歴史を持つ焼き物の街である。山の傾斜に登り窯を造って陶磁器を焼成した。窯の房の床面にぎっしりと製品を並べても上方の空間が余るが、棚を作れば何倍もの